ここでは、QMAILをインストールして最低限のメールの作成及び送受信ができるまでを説明しています。
さらにQMAILを活用するためには3章・4章を参照の上さらに細かな設定をする必要があります。
また、このマニュアルはQMAILのデフォルトである英語モードとHPCでの利用を前提に書かれていますので、日本語リソースをインストールした場合はAppendix A.を、PsPCで利用する場合はAppendix B.を参照して下さい。
QMAILの配布元(http://www.kiwi.ne.jp/~snak/software/qmail/)にある下記の配布ファイルより使用するマシンに対応する配布ファイル(LZHファイル)をダウンロードします。
WindowsCE 2.0以上 H/PC 英語版 | : | SH3用 |
WindowsCE 2.0以上 H/PC 英語版 | : | MIPS用 |
WindowsCE 2.0以上 H/PC 日本語版 | : | SH3用 |
WindowsCE 2.0以上 H/PC 日本語版 | : | MIPS用 |
WindowsCE 2.0以上 H/PC 日本語版 | : | SH4用 |
WindowsCE 2.0以上 H/PC 日本語版 | : | ARM用 |
WindowsCE 1.01 H/PC 日本語版 | : | SH3用 |
WindowsCE 1.01 H/PC 日本語版 | : | MIPS用 |
WindowsCE 2.0 PsPC 英語版 | : | MIPS用 |
WindowsCE 2.0 PsPC 日本語版 | : | MIPS用 |
また、使用するマシンに対応するKCTRL.DLLがインストールされている必要があります。
予めHPC/PsPC上にQMAILのプログラムをインストールするフォルダとメールボックスを置くフォルダを作成します。
配布ファイルを適当なディレクトリに展開し、QMAILのプログラムをインストールするフォルダにqmail.exeとqedit.exeをコピーします。
QMAILではメニュー等が英語になっていますが、これらを日本語で表示したい場合にはqmailjpn.dll及びqeditjpn.dllをルートフォルダか\Windowsフォルダまたは\Storage Cardのルートフォルダへコピーして下さい。
また、WindowsCE 2.10以降ではQMAILのEXEファイルと同じフォルダへもインストール可能です。
但し、PsPCの場合はルートフォルダか\WindowsフォルダもしくはQMAILのプログラムをインストールしたフォルダにコピーして下さい。
配布ファイルに含まれる*.templateファイルとalias/rulesをすべてメールボックスを置くフォルダへコピーします。
[注意事項]
CE1.01ではCF(\Storage Card)へメールボックスフォルダを作成すると、メールボックスが壊れることがありますのでメインメモリにメールボックスフォルダを作成してください。
CE1.01では日本語リソースは含まれていませんので、メニュー等の日本語化は出来ません。
バージョンアップの際には*.template及びalias/rulesはコピーする必要はありません。もし、コピーしてしまうと自分の環境に合わせて設定したこれらのファイルが初期状態に戻ってしまいますのでご注意下さい。
QMAILのプログラムをインストールしたフォルダにあるqmail.exeとqedit.exe及び、メールボックスを置いてあるフォルダ内のファイルをすべて削除します。フォルダ自身も削除してかまいません。
日本語リソースをインストールした場合はqmailjpn.dll及びqeditjpn.dllも削除して下さい。
レジストリも削除する場合は、\HKEY_CURRENT_USER\Software\sn\qmailと\HKEY_CURRENT_USER\Software\sn\qedit及びHKEY_LOCAL_MACHINE\Software\sn\qmail以下を削除して下さい。
次にQMAILを起動してメールの送受信に必要な情報を設定します。ここではPOP3の場合についてのみ述べますので、IMAP4の場合は2.3.を参照して下さい。
プログラムをインストールしたフォルダにあるqmail.exeを実行します。あらかじめデスクトップにショートカットを作っておくと便利でしょう。
QMAILを最初に起動するとメールボックスを置くフォルダを聞いてきますので先インストール時に*.templateファイル等をコピーしたフォルダを指定します。
QMAILが起動したら以下の通りに設定を行います。
Host name | : | 使用するPOP3サーバをマシン名またはIPアドレスで指定します。 |
User name | : | POP3サーバ用のアカウントを指定します。 |
Password | : | POP3サーバ用のパスワードを指定します。 |
Use APOP | : | サーバが認証方式でAPOPを採用している場合にチェックします。 |
Host name | : | 使用するSMTPサーバをマシン名またはIPアドレスで指定します。 |
Name | : | 送信メールのFromヘッダに入るあなたの名前を指定します。 |
Address | : | 送信メールのFromヘッダに入るあなたのメールアドレスを指定します。 |
Name=Qmail Taro,Address=hogehoge@mail.host.ne.jpの場合、Fromヘッダは、 Qmail Taro<hogehoge@mail.host.ne.jp>となります。 |
||
Local host | : | HPCのデバイス名を指定します。通常は空白で結構です。 |
Connect POP3 beforehand | : | SMTP接続前にPOP認証しないとメールが送信できないサーバの場合チェックします。 |
2で複数のアカウントを設定した場合は、終了後[Tool]-[Select Server...]またはTキーで別のアカウントを選択するかCtrl+TまたはCtrl+Shift+Tでアカウントを切替えて、すべてのアカウントを設定するまで繰り返して下さい。(3.6.参照)
ここでは、QMAILの基本的な操作に付いて述べます。POP3での送受信を中心に書かれていますが、IMAP4でも一部を除いて共通の操作ですので必ず目を通して下さい。IMAP4固有の項目については2.3.を参照して下さい。
ここでの記述はDialUp接続等でオフラインモードでメールを書くことを前提に書かれていますので、LAN接続などでオンラインモードで利用される方は2.2.10.でオンラインモードでの動作について述べていますので参照して下さい。
PsPC版でも同様の操作でQMAILを使うことが出来ますが、PsPC版とH/PC版では一部メニュー構成が異なっています。違いについてはAppendix B.を参照して下さい。また、[Tool]-[Option...]の[PsPC]ページでaction controlやexitボタンの設定が可能ですのでご自分の設定に合わせて以下の記述は読み替えて下さい。
WindowsCE 1.01版においては、QMAIL/QEDIT共にコマンドボタンはありませんのでコマンドボタンに関する記述は無視して下さい。
QMAILを起動すると左側にフォルダビュー画面、右側に「Inbox」のリストビュー画面が表示され、最初はリストビュー画面にフォーカスがあります。但し、PsPC版ではデフォルトでは2panes表示はoffになっていますので起動時には「Inbox」のリストビュー画面が表示されます。(これはH/PC版で2 Panes表示をoffに設定した場合も同様です)
Tab/Escキーを押す事でフォルダビュー画面とリストビュー画面の間でフォーカスが切り替わります。インストールしたばかりの状態では「Inbox」「Outbox」「Trash」の3つのフォルダがあります。
フォルダビュー画面で↑・↓キーでフォルダを選択しEnterキーかEscキーまたはダブルタップで選択したフォルダのメールがリストビュー画面に表示されます。
QMAILを起動して[Create]-[Send]とするかSキーを押すか新規メールボタンをタップします。複数アカウントを登録している場合は、[Tool]-[Select Server...]またはTキーでアカウントを選択するかCtrl+TまたはCtrl+Shift+Tでアカウントを切替えてメールを送信するアカウントに変更してから行って下さい。
相手先のアドレス選択画面が表示されますが、まだアドレス帳を作成していないので何も表示されないはずです。Enterキーでメール作成画面へ進みます(エディタが起動される)。また、Escキーで送信メールの作成を中止できます。
但し、Pocket Outlookのアドレス帳にデータを登録している場合は、登録されている名前と対応するアドレスが表示されますので、送信したい相手のをタップして選択してください。もし、アドレス帳に無い相手に送る場合はリストの先頭にある空行を選択すれば相手先アドレスが未入力の状態でメール作成画面へ進みますので、メール作成画面で相手先アドレスを入力できます。また、Ctrl+タップで複数の宛先を一度に選択することも可能です。Enterキーを押すことでメール作成画面へ進み、Escキーで送信メールの作成を中止できます。(アドレス帳に関しての設定等は3.2.を参照)
QEDITが起動し下のようなメールの作成画面になります。QEDIT以外のエディタを使用している場合も、2.1.3.の項で指定したエディタが起動され、同様の画面となりますが、なにも表示されない場合はCtrl+Vでクリップボードから貼り付けて下さい。
QEDITを利用している場合はインストール直後のデフォルトはメール編集モードになっていますのでヘッダ部分は1行目の左側に各ヘッダを選択するリストボックスと、右側にその内容を示すエディットボックスというヘッダ編集行が表示されています。よってインストール後QEDITの設定を変えていない場合及び、メール編集モードをonに設定している場合は下のとは表示される画面が異なります。(メール編集モードのon/offについては3章・4章を参照)
To:
Subject:
Bcc: あなたの名前<あなたのメールアドレス>
まず、宛先と表題を設定しましょう。この時、To:とSubject:のあと半角のスペース1文字が必要です。複数の宛先に同時に送信することも可能です。その場合は宛先のアドレスを「, 」で区切って記述して下さい。(下の例では2宛先)
QEDITのメール編集モードの場合は、ヘッダ編集行の左のリストボックスでTo:ヘッダを選択し、右のエディットボックスに宛先を入力後、左のリストボックスをSubject:に切替えて右のエディットボックスに表題を入力して下さい。この場合、QEDITのメール編集モード以外の時のようにTo:やSubject:のあとの半角スペースは考慮せずに入力して下さい。宛先に複数アドレスを指定する場合の区切りはメール編集モード以外の場合と同じです。
但し、Pocket Outlookのアドレス帳を使用していて、アドレスを選択後にメール作成画面へ進んだ場合は、既にTo:フィールドには指定したアドレスが入力されています。また、エディタにQEDITを利用している場合は、メール作成画面でも[Tool]-[Address Book...]またはAlt+Aでアドレス帳を呼び出しカーソル位置にアドレスを挿入することができますのでTo:やCc:フィールドにアドレスを追加したり、本文中にアドレスを挿入する場合に便利に使えますし、メール編集モードのエディットボックスでも使えます。
To: hogehoge@mail.host.ne.jp, daredare@mail.domain.co.jp
Subject: QMAILからテスト送信
Bcc: あなたの名前<あなたのメールアドレス>
次に本文を記入します。先ほど設定した3行のヘッダ部と本文の間には必ず改行のみの空行が1行必要です。QEDITのメール編集モードでは不要です。
To: hogehoge@mail.host.ne.jp, daredare@mail.domain.co.jp
Subject: QMAILからテスト送信
Bcc: あなたの名前<あなたのメールアドレス>
こんにちわ。○○です。
〜本文〜
本文を作成し終えたらQEDITの場合、[File]-[Mail]とするかAlt+Mまたはメール送信ボタンをタップすることで「Outbox」に格納されます。QEDIT以外のエディタの場合は、全文を選択しクリップボードへCtrl+Cでコピー後にエディタを終了し、QMAILで[Create]-[Send from Clipboard]またはBキーを押す事で「Outbox」に格納されます。フォルダビュー画面で見ると「Outbox」のアイコンが空のトレイから手紙が入ったトレイに変わっているはずです。
何らかの事情でメールの作成を中断したりする場合には、Draftとしてメールを保存しておき、あとで続きを書いて送信することもできます。QEDITでは[File]-[Draft]とするかAlt+Shift+Mで、他のエディタを使っている場合は全文をクリップボードへコピー後にエディタを終了しShift+Bで、共にDraftを作成しデフォルトでは「Outbox」に保存されます。Draftを保存するフォルダを変更する場合は4.4.を、Draftを再編集する場合は2.2.7.を参照して下さい。
ダイヤルアップの場合は、あらかじめリモートネットワークでプロバイダに接続しましょう。[Tool]-[Server Property...]で[Dial-up]ページを設定することで送信・受信・送受信を行うと接続してメールを送信・受信または送受信し、回線を切断するまでを自動で行うことも出来ます。また、[Tool]-[Dialup Connect...]でリモートネットワークを起動し接続できるようになります。(3.11.2.参照)
また、複数のアカウントを利用している場合は便利な巡回機能もありますので、3.6.3.を参照して下さい。
QMAILで[Tool]-[Send]または","(カンマ)キーで先ほど作成したメールを送信します。複数アカウントを登録している場合は、[Tool]-[Select Server...]またはTキーで別のアカウントを選択するかCtrl+TまたはCtrl+Shift+Tでアカウントを切替えて送受信するアカウントを選択して下さい。
次は[Tool]-[Receive]または"."(ピリオド)キーで受信してみます。先ほど作成したメールにはBccヘッダで自分宛に控えを送るようにしてありますから、少なくても先ほど送信したメールは受信されるはずです。無事終われば、ダイヤルアップの場合は回線を切断しましょう。
上記の送信及び受信を[Tool]-[Send & Receive]とするか/キーまたはIキーを押すか送受信ボタン(CE1.01日本語版にはありません)をタップすることで送信と受信をまとめて行うことも可能です。
ここまでがうまくいかない場合、サーバの設定の誤りが考えられますので、 2.1.3.の設定を見直してみましょう。
2.2.3.で受信したメールは「Inbox」に格納されています。「Inbox」をリストビュー表示させてみましょう。リストビュー表示すると受信したメールには未読マークが付いています。但し、自分が送信したメールがBccで自分宛に戻ってきたメールに関しては、送信済みマークになります。
読みたいメールを↑・↓キーで選択し、EnterキーまたはSpaceキーを押します。リストビュー画面でAキーまたはHomeを押すとリストの先頭へ、EキーまたはEndを押すとリストの最後尾へ移動できます。
メッセージビュー画面が開き、選択したメールを読むことができます。一度読んだメールはリストビュー画面で未読マークが消えます。
メッセージビュー画面ではSpaceキーまたは↓キーで画面がスクロールします。戻る場合は↑キーまたはShift+Spaceを使います。Spaceキーで読み進んでいきメールの終わりまでいくと次のメールがあれば次のメールへ移ります。
メッセージビュー画面でNキーを押すと次のメールへ、Pキーを押すと前のメールへ、Mキーを押すと次の未読メールへ移ります。また、Hキーを押すとメールヘッダが表示され、もう一度押すと元の表示に戻ることができます。
メッセージビュー画面でVキーを押すかタップするとと選択モードとなります。選択したい部分にカーソルを移動し、Shift+矢印キー等で選択し、Ctrl+Cでクリップボードへ選択部分をCopyできますので、例えばメールに書かれているURLをCopyし、Pocket Internet Explorerのアドレス部にPasteしてメールに書かれていたWebを見るなどに利用できます。選択モードでVキーを押すと選択モードを終了します。
メッセージビュー画面の終了はEscキーを押すか画面をダブルタップすることでで出来ます。メッセージビュー画面を終了するとリストビュー画面へ戻ることができます。
リストビュー画面またはメッセージビュー画面でShift+Enterを押すと選択または表示されているメールをエディタで開くことが出来ます。
リストビュー画面でメールを選択した状態、またはメッセージビュー画面でメールを表示させている状態でAlt+Aを押す事で、そのメールのFromアドレスをaliasファイルに追加する事が出来ます。
Alt+Aを押すとAdd to Aliasのダイアログが表示されますので、ここで名前とアドレスを必要であれば変更しOKをタップすることでaliasファイルに追加されます。
リストビュー画面で返信したいメールを選択した状態か、メッセージビュー画面で返信したいメールが表示されている状態で[Create]-[Reply]とするかRキーを押すか返信ボタン(CE1.01日本語版にはありません)をタップするとQEDITが起動しメール返信画面となります。QEDIT以外のエディタを使用している場合も、2.1.3.の項で指定したエディタが起動され、同様の画面となりますが、なにも表示されない場合はCtrl+Vでクリップボードから貼り付けて下さい。
QEDITを利用している場合はインストール直後のデフォルトはメール編集モードになっていますのでヘッダ部分は1行の各ヘッダを選択するリストボックスと、その内容を示すエディットボックスが表示されていますので、インストール後QEDITの設定を変えていない場合及び、メール編集モードをonに設定している場合は下のとは表示される画面が異なります。(メール編集モードのon/offについては3章・4章を参照)
リストビューの返信元のメールには返信マークがつきます。
To: <返信先のアドレス>
Subject: Re: <返信元のSubject>
Bcc: あなたの名前<あなたのメールアドレス>
In-Reply-To: <返信元のMessage-Id>
x-qmail-serversetting: <server setting name>
At "1998/06/01 10:10:10" hogehoge wrote:
> △△です。こんにちは。
>
:
:
引用部分を必要に応じて編集し、返信する文章を書きます。
書き終えたらQEDITの場合、[File]-[Mail]とするかAlt+Mまたはメール送信ボタンをタップすることで「Outbox」に格納されます。QEDIT以外のエディタの場合は、全文を選択しクリップボードへCtrl+Cでコピー後にエディタを終了し、QMAILで[Create]-[Send from Clipboard]またはBキーを押す事で「Outbox」に格納されます。
メールサーバに接続して送信します。
不要なメールを削除する場合は、リストビュー画面で不要なメールを選択し、[Edit]-[Delete]またはDelキーかDキーを押すことで「Trash」フォルダにメールが移動します。複数のメールを一度に選択してもかまいません。
また、フォルダ内のすべてのメールを削除する場合は、フォルダビュー画面で該当フォルダを選択後にCtrl+Eでフォルダ内のすべてのメールが「Trash」フォルダに移動します。
完全に削除する場合は、[File]-[Empty Trash]とすることで「Trash」フォルダからも削除されます。Empty Trashを実行した後は、メールの復活はできませんので注意してください。
リストビュー画面でメールを選択しEnterキーでメールを閲覧しますが、[Create]-[Edit]またはShift+Enterでメールをエディタで開きます。また、メッセージビュー画面でも[Create]-[Edit]またはShift+Enterキーで閲覧中のメールをエディタで開くことができますので、メールの一部をクリップボードへCopyするなどに利用できます。
「Outbox」のメールをエディタで開くと、元のメールはごみ箱に移動します。ここで再度送信の処理をすると「Outbox」に格納されますので、送信前に再編集する場合に便利です。シグニチャは再追加されません。
Draftの保存機能を利用して保存された書きかけのメールを編集する場合にもこの編集機能を利用します。急な用事で書きかけのまま送信できなかったメールをあとで書き上げて送信する場合にとても便利です。
Draftはデフォルトでは「Outbox」に作成されますが、レジストリを変更することで他のフォルダへ保存することもできます。(4.4.を参照)
QMAILには、モバイル環境などで便利なようにメールの選択受信の機能があります。この機能を使えば外出先などで大量のメールを受信することなく必要なメールだけを選択して受信でき、通信コストの節約などの効果が期待できます。
まず、準備として[Tool]-[Server Property]の[POP3]ページで、"Max lines"を0に設定します。これで受信時にサーバから新着メールのヘッダ部分だけを受信するようになります。
実際の操作は以下の通りです。
[注意事項]
QMAILではメールの状態(メールがどのフォルダにあるか・既読/未読など)をメールボックスにあるmsg.ldbというファイルで管理していますが、実行速度などを考慮してメールの状態が変化する毎に更新をしていません。
msg.ldbの更新タイミングはメールの送受信終了時・Empty Trash実行時・Hide時・終了時ですので、例えばメールを送受信後にinboxにあるメールを途中まで読んでQMAILを終了せずにHPCをリセットしたりすると、送受信後に読んだメールは未読の状態に戻ってしまいます。(送受信が終了した時点で未読の状態でmsg.ldbが更新され、その後メールを読んでいる間はmsg.ldbが更新されていないため。)
このように、QMAILを起動したまま誤ってリセットしてしまったり、電池切れになった場合を考慮してQMAILを使用していないときは出来るだけ終了するかHide状態にしておくとよいですが、そうもいかない場合はWキーを押すことでmsg.ldbの更新を行いますので、手の空いた時にでもWキーで更新しておくことで現状を保存できます。
また、以上のような操作が面倒な場合は、[Tool]-[Option...]の[Advanced]ページでOthersのところの"Save always"にチェックを入れておくとmsg.ldbの更新が必要になる都度自動的に保存されるようになりますが、その分動作が遅くなります。
[注意事項]
Version 0.86以前のQMAILでは、msg.lstというファイルで管理していましたが、Version 0.87以降データベース化してmsg.ldbというファイルに変わっていますので、Version 0.86以前のQMAILからVersionUpされた場合には、最初に起動するときにはmsg.lstを読み込み何か変更が加えられると、その後はmsg.ldbにDB形式で保存します。msg.ldbが作られているのを確認後、msg.lstを削除してください。IMAPのキャッシュはすべて削除してから起動してください。
msg.ldbはメールを削除した場合もサイズは変わりません。削除したメールの分は空きレコードとして再利用されますが、QMAILの動作が遅い時や大量のメールを削除した場合は圧縮することが可能です。msg.ldbの圧縮はフォルダビュー画面でサーバセッティング名が表示されているところ(POP3では一番上)を選択し、[Folder]-[Folder Property...]またはAlt+Enterでフォルダのプロパティを開き、Compactボタンをタップすることで出来ます。
オンラインモード([File]メニューのOfflineにチェックが入ってない状態・フォルダビュー画面のサーバセッティング名が太字で表示されている状態)では、オフラインモードと違い、メールを作成し送信を行うと「Outbox」に格納されずに即SMTPサーバへ送信処理を行います。
この場合、送信前にメールをチェックして間違いを再編集して訂正するなど出来ませんので、送信前にチェックしたい場合はオフラインモードにしておいて下さい。
また、送信・受信・送受信を行う場合、Dialupの設定を行っている場合も、Dialupせずに即送信・受信・送受信の動作を行います。オフラインモードの場合は既に接続されていれば同様の動作となりますが、接続されていない場合はDialup接続を行います。
ここでは、IMAP4のサーバに接続して、メールを読む方法について述べますが、メールの作成や返信及び各画面での基本的な操作は同じですので2.2.を参考にして下さい。
Host name | : | 使用するIMAP4サーバをマシン名またはIPアドレスで指定します。 |
User name | : | IMAP4サーバ用のアカウントを指定します。 |
Password | : | IMAP4サーバ用のパスワードを指定します。 |
Show Subscribes only | : | Subscribeしたフォルダのみを表示する場合にonにします。 |
Cashe Always | : | onにした場合、オンラインモードで読んだメールはすべてキャッシュに保存されます。 |
また、同期時に新着メールをまとめてキャッシュに保存します。 | ||
Cashe Unread Only | : | onにした場合、同期時に新着メールのうち未読分のみキャッシュに保存します。 |
Cash message smaller than | : | 同期時に特定サイズ以下のメールのみキャッシュするオプション。 |
cashe alwaysがoffの場合のみ有効。 |
Root folder | : | UW-IMAPサーバを使用していて、フォルダ以外のファイルが表示されてしまうような |
場合にサーバのメールディレクトリを指定してください。 | ||
Inbox | : | 受信フォルダを指定します。 |
Update Cashed flags | : | キャッシュリストに入っているメールのフラグをチェックしない場合offにする。 |
Update folder list | : | onにした場合、接続時にフォルダリストを更新します。 |
POP3のアカウントが不要で、「Default」を消す場合は必ずIMAP4のサーバセッティングを登録後に削除してください。サーバセッティングが1つしかない状態では削除できません。削除は[Tool]-[Select Server...]で「Default」を選択し、Deleteボタンをタップすることで出来ます。
IMAP4でメールを受信し読むには、オンラインモードでサーバのメールを直接読む方法と、オンラインモードまたは同期でキャッシュに保存されたメールをオフラインモードで読む方法があります。
ここでは、オンラインモード・オフラインモード・同期のそれぞれの動作について説明します。
オンライン・オフラインの切替えは[File]-[Offline]またはCtrl+Oで行います。[Offline]にチェックが入っている状態がオフラインです。また、フォルダビュー画面でサーバセッティング名が太字で表示されている場合はオンラインです。そしてそれぞれの状態でIMAP4のサーバをフォルダビューで開いた状態をオンラインモード・オフラインモードと呼んでいます。
フォルダビュー画面には、通常のサーバつまりMail(選択されているサーバセッティング名)と表示されているものとは別に、IMAP4のサーバセッティング名がついたサーバが、登録したIMAP4のサーバセッティング数だけ表示されており、オンラインモード・オフラインモードではこのIMAP4のサーバを開きます。IMAP4サーバが複数のIMAP4サーバが登録されている場合はShift+↓・↑でサーバを移動できます。
同期の場合は、通常のPOP3での送受信のように、[Tool]-[Select Server...]でIMAP4のサーバを選択した上で受信・送信・送受信の操作を行いますので、その操作については2.2.3.を参照して下さい。但し、メニューやショートカットキーで受信・送受信を行った場合はサーバセッティングの"Inbox"で指定したフォルダ(デフォルトは「Inbox」)のみの同期が行われます。全フォルダの同期を行う場合はShiftキーを押しながらメニューから選択、またはショートカットキーを押して下さい。
実際にメールを読む場合は、フォルダビュー画面でIMAP4のサーバを開いてメールのあるフォルダを選択し、オンラインモードの場合は既にキャッシュされているメールまたはサーバ上のメールを、オフラインモードの場合はキャッシュされているメールをリストビュー画面で選択して読みます。操作は2.2.4.も参考にして下さい。
キャッシュされていないメールを開いた場合は本文の部分に"--- This message isn't cached. ---"と表示されます。
ここでは、2.3.2.で述べたオンラインモード・オフラインモード・同期の機能を組み合わせて、実際の利用方法の例を説明します。
ここで説明しているのはあくまで例であり、実際は利用する方が方法を選択して下さい。
[注意事項]
キャッシュを削除する場合は、リストビュー画面で削除するメールを選択(複数可)し、[Mail]-[Delete Cache]を行います。また、フォルダのすべてのキャッシュを削除する場合は、フォルダビュー画面でフォルダを選択後にCtrl+Eキーを押します。
実際にキャッシュが削除されるのは、オフラインでそのIMAP4サーバを開いた状態で、[File]-[Empty Trash]を実行した時です。
IMAP4の場合はPOP3と違いフォルダごとにメールを収めるmsgXX.boxファイルとインデックスファイルであるmsgXX.ldbファイルを作成します。(XXはフォルダID)
よって*.ldbファイルの圧縮を行う時は各フォルダをフォルダビュー画面で選択して、個々のフォルダに対して[Folder]-[Folder Property...]またはAlt+Enterでフォルダのプロパティを開き、[Message Box]ページでCompactボタンをタップして行います。
サーバ上のメールを削除できるのは、オンラインモードの場合のみです。
オンラインモードで削除するメールのあるフォルダを開き、リストビュー画面で削除するメールを選択(複数可)し、[Edit]-[Delete]とするかDelキーまたはDキーを押します。
この場合、「Trash」フォルダ等を経由せずに直接サーバ上のメールを削除を行い、復元は出来ませんのでご注意下さい。
また、削除フラグが立っているメールはオンラインで[File]-[Empty Trash]を行うとサーバ上から削除されます。