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5. 設定ファイルの説明

5.1 メール受信

5.1.1 巡回設定(.goround)

このファイルでは、メニュー[Tool]-[Connect]-[Go Round]で巡回する情報、および、[Tool]-[Connect]-[Select Course...]で表示される巡回コースを設定します(参照3.2.1)。
このファイルが存在しない場合、および巡回情報が何も設定されていない場合には、すべてのアカウントが巡回されます。

ファイル名:
.goround
場所:
メールフォルダ
更新と編集:
QMAIL2はこのファイルを更新しません。
配布されている.goroundを編集して下さい。
編集手順:
QMAIL2を終了してから、適当なテキストエディタで開き、書式にしたがって編集し、保存終了してからQMAIL2を起動してください。

※テキストエディタによっては、.goroundのようなドットから始まるファイル名のファイルをうまく保存できない場合があります。そのような場合は、「6.9 "."(ドット)で始まるファイル名を作ることができない」を参照して対応してください。

書式:
巡回情報は、以下の書式で行の先頭(1桁目)から記述します。
巡回コース名から次の巡回コース名までを一組の巡回情報として扱います。
# コメント
行の先頭に"#"を記述すると、その行はコメントとして扱います。
@Select
巡回情報の前に記述すると、巡回する前に、[Select Course]ダイアログが表示されます。
記述がない場合は、現在設定されている巡回コースを開始します。
[巡回コース名]
[Select Course]ダイアログで表示される巡回コースの名称を指定します。
@Confirm
このコースで巡回する前に確認のダイアログを表示します。
省略した場合は、確認せずに巡回を開始します。
@Dialup エントリ名 オプション
ダイアルアップネットワークで接続する場合のリモートネットワーク・エントリ名を指定します。
必要に応じて、以下のオプションが指定できます。
-s 又は --select : エントリ名を尋ねるダイアログを出します。この時、エントリ名は記述しません。
-d 又は --dialog : ダイアルアップ前にダイアログを表示します。
-f 又は --dialfrom <from> : コントロールパネルのダイアルにて設定された発信元を指定します。
-c 又は --disconnect <second> : 巡回し終わってから接続を切るまでの待ち時間を指定します。

■記述例
@Dialup DIALUP_ENTRY -f 自宅
@Dialup -s -d -c 5

アカウント名/サブアカウント名 オプション
巡回するQMAIL2でのアカウント名を必要な分だけ、1行づつに記述します。
サブアカウント名を記述していない場合、巡回時のサブアカウントで実行します。
常にアカウントの設定で巡回したい場合は、"アカウント名/"と記述します。また、サブアカウントで巡回したい場合は、アカウント名に続き"/サブアカウント名"を設定します。
必要に応じて、次のオプションが指定できます。
-s 又は --send : 送信のみを行います。
-r 又は --receive : 受信のみを行います。
-f 又は --folder <folder> : 同期するフォルダを指定します。複数のフォルダを指定する場合は、当オプションを繰返し指定します。(IMAPのみ有効)
-l 又は --selectfolder : フォルダ選択ダイアログを表示し、同期フォルダを指定します。(IMAPのみ有効)

■記述例
Account/subaccount1 -r
Account/ -s
IMAPの場合のみ
Account -f Inbox

以下に、POP3とIMAPでの設定例と示します。

■POP3での設定例
# POP3にてAccount1とAccount2と受信のみ行う
# ダイアルアップはダイアログから選択する
[Dailup Receive only]
@Dialup -s --dialog
# アカウント設定で巡回する
Account1/ -r
Account2/ -r
# LAN環境で送受信を行う
[LAN環境]
# サブアカウントLANで巡回する
Account1/LAN -s
Account2/LAN
Account1/LAN -r
■IMAPでの設定例
# IMAPにて複数のフォルダを同期する
[IMAPフォルダ同期]
IMAPuser1 -f Inbox -f QMAIL/ML
IMAPuser2 -r
# IMAPにて同期フォルダを選択する
[IMAPフォルダ選択]
IMAPuser1 -l
IMAPuser2 -l

5.1.2 振り分け設定(.rules)

メニュー[Tool]-[Move Mail]で振り分けする場合や受信後に自動振り分けする場合の振り分けルールを設定します(参照 3.3.4)。

ファイル名:
.rules
デフォルトの振り分けルール
<フォルダId>.rules
フォルダ専用振り分けルール
場所:
アカウントフォルダ
更新と編集:
QMAIL2はこのファイルを更新しません。
配布されている.rulesを編集して下さい。
編集手順:
QMAIL2を終了してから、適当なテキストエディタで開き、書式にしたがって編集し、保存終了してからQMAIL2を起動してください。

※テキストエディタによっては、.rulesのようなドットから始まるファイル名のファイルをうまく保存できない場合があります。そのような場合は、「6.9 "."(ドット)で始まるファイル名を作ることができない」を参照して対応してください。

書式:
振り分けルールは、以下の書式で行の先頭(1桁目)から記述します。1行に1ルールを設定し、複数のルールが記述できます。
# コメント
行の先頭に"#"を記述すると、その行はコメント行として扱います。
条件式<Tab>フォルダ名<Tab>オプション
メールに対して条件式がTrueになる場合、フォルダ名のフォルダにメールを移動します。条件式とフォルダ名、及びオプションとは各々タブコード(<Tab>で表記)で区切ります。
条件式にはマクロを記述します(マクロマニュアルを参照)。
階層化したフォルダを指定する場合は、"/"でフォルダを区切り記述します。また、フォルダ名に、"."を指定するとメールは移動しません。
必要に応じて、次のオプションが指定できます。
-c 又は --copy : コピーしたメールを振り分けます(デフォルトでは移動します)。
-t 又は --template <template> : 指定したテンプレートを適用した後、振り分けます。
-p 又は --param <name>=<value> : テンプレートに渡すパラメータを指定します。複数のパラメータを指定する場合は、繰返し記述します。

■記述例
@BeginWith(@Subject(), "[qs:")<Tab>ml/qs
@Contain(To, "fuga@hoge.jp")<Tab>hoge<Tab>-t fuga_mail
@Marked()<Tab>marked_mail<Tab>--copy

以下に振り分けルールの設定例を示します。

# Subjectが'[qs:'から始まるメールとToがQs@tky.netのメールを
# mlフォルダ階層下のqsというフォルダに振り分ける
@Or(@BeginWith(@Subject(), "[qs:"),@Equal(To, 'Qs@tky.net'))<Tab>ml/qs
# Fromがhoge@abc.comだったら、forward_autoテンプレートを通して
# コピーを転送する
@Contain(From, 'hoge@abc.com')<Tab>Outbox<Tab>-c -t forward_auto -p addr=fuga
# メッセージボックスを表示して未読メールの振り分けを指定する
@If(@Variable('MoveUnseen', @Equal(@MessageBox('Move unseen?', 4), 6),@True()), @False(), @Not(@Seen()))<Tab>.


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